勉強の面白さについて

勉強は面白い。そう感じるには、「理解することができる」「好奇心を強く持てる」という前提が必要だが。


私はどちらかと言えば、いや、ほんとうに「どちらかと言えば」文系である。*1まあそんなわけで、数学や理科は相対的に「苦手」と言える。特に数学。特に図形の証明問題。
受験では配点が高いと言われるのがそのような問題で、さすがにそんな苦手を放置しておくわけにはいかないので問題集を買ったりして対策をしているが、それがとても面白い。
まずは自力で解こうとする。
10分くらい考えて、どうしてもわからなかったら解説を見る。解説を見たときの「そうやってやるのか!」という気持ち。あの気持ちは独特。感動と発見とが入り混じったあの気持ち。そして、解くことができなかった自分に少しガッカリして、だけど次はやってやるぞ!と意気込むあの気持ち。
時間がかかっても自力で解けたときは、また違う気持ち。自信だけで満たされ、やる気が無意味に湧いてくるようなあの気持ち。爽快なあの気持ち。
どうやったらできるんだろう、どうすればもっと早く「気づける」だろう。そんなコツを必死で見つけ出し、日々好奇心を忘れないようにしている。


私にとって勉強は面白い。それは、理解することができるから。面白いと感じるのだって、こんな気持ちが味わえるのだって理解することができるからなのだ。そして、好奇心を忘れないようにしていられるから。
もし、理解することができなかったら。好奇心を持てなかったら。私にとっての勉強はとてもつまらないものになるだろう。「因数分解がなんの役に立つの?」という言葉に端的に表されるように、実生活において役に立つとは思えないだろう。理解することができる人たちへの劣等感でいっぱいになるだろう。そして、勉強を面白いと感じられるようになることを諦めてしまうだろう。


そうやって「勉強がつまらない」人の立場に立ってみると、そんな人にとっての「勉強」が面白いものになるのは難しい気がしてくる。理解できなければ勉強なんて面白くならない。だから、私は勉強がつまらない人を咎めるつもりはない。
そんな人にとっての「勉強」。どうすれば面白くなるかなんてことはわからない。だけど私は、そんな人たちに勉強の面白さをわかってもらいたい。難しい問題を自力で解けたときの、あの喜びを味わってもらいたい。とても無責任なことを言っているのはわかりますが、日々そう思っています。

*1:実際はどちらが得意かなんてなんとも言えないが、思考力や発想力などという点から総合的に判断するとすれば、文系であると言える